乾燥豆から蒸す!失敗なし!「ホットクックで蒸しひよこ豆」と「蒸しひよこ豆でつくるタヒニなしフムス」
最近、ひよ こ豆は、そのまま使える水煮タイプの缶詰、紙パックなど、便利な商品がスーパーにならんでいる。
しかし、各々のパッケージの原材料を見ると、食品 添加物、食塩が入っているものが少なくない。
乾燥豆から蒸し豆までに時間はかかるが、おいしさと安心のため奔走する。
「ホットクックで蒸しひよ こ豆」
材料
◯ひよ こ豆 200g(乾燥豆)⇒ 蒸しあがると400g
1)乾燥豆を水でもどす
乾燥豆を一晩(8~12時間ほど)たっぷりの水に浸しておく。
2)ホットクックでアクを抜く
一晩浸した水は捨てる。
ホットクックの内鍋に豆を入れ、新しい水をたっぷり入れる。
ホットクック設定
あたため直し(まぜない)選択 ⇒ スタート
加熱後、内鍋を本体から出し、水道の蛇口の下に持っていき、水を注いで中の水を換える。豆をザルにあげる。
3)ホットクックで豆を蒸す
ホットクックの内鍋に150mlほど水を入れ、蒸し器(我が家は金属製のザルを使用)に豆を入れ、内鍋にセットする。
ホットクック設定
手動 蒸しもの(蒸す) ⇒ 35分 ⇒ スタート
4)完成
豆のかたさを見て、好みにより延長する。
「蒸しひよ こ豆でつくるタヒニなしフムス」
材料
◯ひよ こ豆 200g(蒸したもの)
◯ニンニク 大さじ1
◯レモン汁 大さじ2
◯水 大さじ4
◯しょうゆ 小さじ1
1)材料を準備して撹拌する
材料を準備して、ハンドブレンダーやフードプロセッ サーにかけてなめらかにする。
2)味付け後、完成
味を見て、好みでしょうゆを数滴加えて、完成。
自分で仕込んだ豆はおいしい。
乾燥豆から「フムス」になるまで、最短でも9時間以上かかる。
乾燥豆を水もどししていたことを忘れていて、ふと気付くと2日たっていることもある。
だが、忘れているくらいのほうが、できあがりを待ちきれないというよりは、幾分食いしん坊にとっては都合がよいのではないかと気がつく。
なぜなら、おいしいものには、何にしても時間がかかるのである。
とある春の夜、竜巻で屋根がはがれたり、車が横転したりするなど被害が出たという。
その竜巻は、江戸時代創業の老舗しょうゆ店をも襲った。
しょうゆ作りに欠かせない先祖代々受け継いできたという「しょうゆ蔵」も倒壊してしまった。
翌朝、この老舗しょうゆ店の主は「蔵がない」ことに気付き、先祖代々の遺産が一晩にして、がれきの山となってしまったことに嘆き、愕然とした。
しょうゆ作りは「建物についている菌がしょうゆの味を作る」、その大切な財産を失ってしまったのである。
先代が効率化などを理由に、桶で仕込む「昔ながらのしょうゆ作り」を断念して工場で機械を使っての生産に切り替えていたものを、今の主が「原点に戻って昔ながらの方法で桶から仕込んでみたい」と2ケ月前に原料のもろみを仕込み始めた矢先のことであった。蔵は、そのもろみを発酵・熟成させる大切な場所だったのだ。
主は、がれきの山の中から、2ケ月前に仕込んだ桶を奇跡的に発見。
あたりを見回すと、そこに塩ビのパイプを見つけた。天井に配管として通っていたパイプだった。それは、もろみを桶から、しぼる所まで送り込むパイプ。
そして、そのパイプの中には、先代が機械生産に切り替える前、最後に行った「昔ながらの仕込み」で搾った44年前のもろみが入っていたのだった。
配管の中、そのまま忘れ去られ、きっちりと詰まったまま放置され、酸化、腐敗、雑菌の繁殖からも逃れ、まさに奇跡の生還。
現在、蔵から見つかった2つのもろみは運び出され、発酵・熟成を続けているという。
災難が幸福をもたらす、「人間 万事塞翁が馬」に通じるところがある。
時を味方につけ、44年という長い時間の中で忘れ去られてしまった「発酵菌」が目を覚まし、ここからまた、主が目指す「本物のしょうゆ」の歴史をつくるのかもしれない。
ねかしたまま忘れてしまったほうが、案外、時を味方につけやすい。
そして忘れようとしても、どうしても忘れないもの、忘れようとしても向こうからやってくるものが、ほんとうに大事なものだと思う。
乾燥豆も一晩水に浸けられ、たとえ忘れ去られようとも、冷蔵庫を開ければ「ふっくら」と待っていてくれる。
焦らず待たなければならないときは、忘れてしまうのも得策である。